薪の無人販売店「小さな薪屋さん」ってご存知ですか？

2023 5/01

2022.12.07

岩手県二戸市と青森県八戸市に薪の無人販売所があるのをご存知でしょうか？2021年から設置されたその２つの無人販売所の名前が「小さな薪屋さん」。薪の販売からスウェーデントーチ、薪割り台、薪入れも可能な木製コンテナまで取り扱いもある不思議な販売所を訪れてみました。

小さな薪屋さんって？

小さな薪屋さんは障がいのある子を持つ家族がつくった団体「ともやま」が運営している無人販売所。障がいのある子どもたちが将来、楽しく納得して働ける居場所を作りたいとの思いから作られました。薪の販売を行うに当たって、薪の作り方、管理の仕方、木材の仕入れなど分からないことだらけの中始まった活動は、薪や炭の専門家に教えてもらいながら、現在の形になっています。

その甲斐もあり、今ではインスタグラムなどで活動を知った岩手県外の方が薪などを買いに来る方もいて、年間で十数トンの薪が完売になるほどだといいます。

ビニールハウスに並べられる薪の数々。多い時にはビニールハウス一杯に薪が敷き詰められる

なお、小さな薪屋さんで作られる薪は使われなくなったビニールハウスを再生させ、その中で薪を管理することによって屋外で管理するよりも乾燥が早く、ゴミが付着しにくいのが特徴です。

岩手県二戸市にある「小さな薪屋さん」

それではまず二戸市にある小さな薪屋さんの店内の様子を紹介。店内に置かれているものは、季節やタイミングによって変動があるので予めご了承ください。

販売所の利用の仕方

小さな薪屋さんの利用の仕方は簡単。気になった商品の料金を確認して、販売所に設置されている料金箱に該当の料金を投入するだけです。二戸市にある無人販売所では現金での支払いのほか、Pay Payでの支払いも対応しています。なお、無人販売所のため両替やお釣りの対応はできないので、あらかじめ小銭を多めに持っていくことをおすすめします。

店内の商品と販売所の様子

それでは小さな薪屋で取り扱っている品々を写真付きでご紹介。

まずはこちらの薪木。おおよそ３０センチほどのサイズで売られています。薪の含水率も表記されているので、使用用途によって使い分けができそうです。

なお無人販売所では一束単位だけではなく、一度に大量の薪を購入することも可能（二戸市の小さな薪屋さんのみ)。薪ストーブ等、大量の薪消費が必要な場合は小さな薪屋さんのインスタグラムDMであらかじめ連絡しておくと購入がスムーズです。

薪のほか、スウェーデントーチの販売もありました。ミニサイズのものもあるので、ちょっとスウェーデントーチを試してみたいという方にも良さそう。

木の皮も単体で販売されていました。自然のもので火付けを行いたい人にはありがたいですね。

薪入れなどにも使える木製のコンテナ。木の紋様が一つ一つ異なるので、自分だけのアイテムが欲しい方におすすめ。写真の角度からは見えづらいですが持ち手部分もあるので物も運びやすいです。

小さな薪屋さんには、北海道や宮城から訪れる人もいるそうで、そうした人の中には無人販売所の中にある黒板にコメントを残す人も。

青森県八戸市にある「小さな薪屋さん」

では八戸市にある小さな薪屋さんの商品も見ていきましょう。

販売所の利用の仕方

八戸市にある小さな薪屋さんの利用の仕方も二戸市のものと変わりません。該当のものを選んだら料金箱に現金を入れます。

店内の商品と販売所の様子

こちらの無人販売所では薪の販売のほか、ケヤキやリンゴのスウェーデントーチが販売されていたり、蜜蝋ワックスで仕上げたバトニング台がおかれていました。リンゴの木については果樹農家の方からいただいたもので作っているそう。リンゴの木のスウェーデントーチってちょっと珍しくありませんか？

個人的におすすめなのがバトニング台に色付きのバンドを取り付けたもの。バトニング台単品って持つ場所がないので持ち運びがちょっと面倒なんですが、このバンドがついていると予想以上に持ちやすいです。この商品については小さな薪屋を運営している団体「ともやま」の運営者の一人、トモさんがこういうのがあったら便利だろうなと考えて作ったそう。バンドの色も色違いであったり、木の樹種も違うもので作られているので、お気に入りのものを探してみるのもいいかも。