店を見つけたのは偶然だった。グーグルマップを見ていたとき、アウトドアショップの検索候補として岩手県陸前高田市内に「pino edition」という名前が表示された。陸前高田市にアウトドアショップは無かったはずだが?と思いつつ、いつか行こうと「pino edition」という名前を覚えておいた。
2024年正月。たまたま時間が空いたこともあって、pino editionへ行ってみようと急に思い立った。グーグルマップにお店の名前をセットして目的地に辿り着く。時間は17時を少し過ぎた頃だったかと思う。
辺りはすっかりと暗くなっていたが、地図上に表示された場所には確かにお店があった。しかも明かりが灯っている。
車から降りると暖色の柔らかい光が店内を優しく照らしている様子が目の前の開放的な窓からしっかりと見える。その様子がなんとなく気になってしまい、吸い寄せられるようにお店の入り口に立った。
すると、お店の方が寄ってきて、すみません、今日はお店が休みで、と申し訳なさそうに言った。明かりをつけていたのは、お店の中を整理していたからだったのだ。
そうだったのか、休みなら仕方ないと思っていると、せっかくなら少しだけ見ていきますか?と見かねたようにお店の方が行ってくれた。
申し訳なく思いつつも、お言葉に甘えてほんの少しだけ中を見せていただくことにした。
中にはランタンなどのアウトドアグッズの他、日常生活でも使えそうなコーヒー器具や奈良県で焙煎されたコーヒー豆、珍奇植物が置かれていた。
何だか落ち着く。それがお店に入っての第一印象。その日は数分だけ中を見させていただき、後日改めて伺うことをお伝えした。
そうして、少しだけ後の日、取材でもう一度pino editionを訪れた。
pino editionの前身は平成23年に起こった東日本大震災前まで、大正13年より陸前高田市高田町で印刷業、文房具類の小売業を行っていた「高田活版所」。その後、文具店を営んでいた元代表が高齢な為、現代表である北出桂子氏が周辺地域の集いの場所となる場所を目指し、雑貨、アウトドア用品等の小売店としてpino editionが生まれたそうだ。
pino editionの特徴はアウトドア用品とコーヒー器具などの鉄板の商品取り扱いの他に、珍奇植物(ビザールプランツ)と呼ばれる不思議な見た目の珍しい観葉植物の取り扱いも行っていること。
珍奇植物は聞けば聞くほど奥が深い。名前の通り不思議な見た目をした植物たちは日々の生活を彩ってくれそうだ。
聞けば、pino editionでは珍奇植物について欲しい品種があれば探してもくれるそうで、もし気になる品種があった場合は一度相談してみるのもいいだろう。
アウトドア・キャンプを楽しみながら日常生活にも緑のある生活をしたい方、せっかくなら少し変わった植物を育ててみたい方はどんな種類があるか、お店で聞いてみて欲しい。
もちろん店内に置かれているアウトドアグッズの数々も、家の中でも使えそうなデザインの良いものが陳列されているのでそちらにも注目だ。
pino editionは陸前高田市の中心地にある複合商業施設「アバッセたかた」から徒歩数分の位置にある。街中をぶらぶらと散歩ついでにお店の中を覗いてみてはいかがだろうか。
pino edition
Instagram:https://www.instagram.com/pino_edition/
住所:〒029-2205 岩手県陸前高田市高田町大町101−6
駐車場:店舗入り口前に数台分あり