冬の朝、庭にパンくずを置いてみたら、ツグミがやってきた――
そんな静かな出来事が、少しだけ特別に感じられる瞬間があります。
『とりぱん』は、岩手県在住の漫画家・とりのなん子さんが、自宅にやってくる野鳥たちとの日々を描いた4コマ漫画です。
派手な展開はありません。けれど、鳥たちの仕草にクスッと笑ったり、日常の中にある小さな出来事を愛おしく思える、そんな空気がこの本にはあります。
目次
なぜこの本をおすすめしたいのか
この本を読んでいると、「何気ない日常」って、こんなに豊かだったんだなと、ふと気づかされます。
餌台にやってくる小鳥たちや、四季折々の風景、ご近所さんとのゆるやかなやりとり。
どれも特別なことではないのに、作者のやわらかな視点とユーモアのある語り口によって、暮らしの中にある楽しさが自然と浮かび上がってきます。
「自然とともにある生活」というと、山奥や田舎暮らしのようなイメージを持つかもしれません。
でもこの本は、もっと身近なところにある「自然との関わり方」を教えてくれます。
それは、自分のまわりの風景を少しだけ丁寧に見てみることだったり、庭先に来る鳥を眺めてみることだったり。
暮らしの中にある小さな出来事がとても楽しくなる本だと思います。
こんな方にオススメかも?
最近ちょっと疲れたなぁという人や、自然の中に出かけたいと思いながら、なかなか時間が取れない人。
そんな人に明日、ちょっと庭に出てみようかな、空を見上げてみようかな、と思えるようになる。
そんな小さな変化をくれる本です。
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