目で見て理解し、体を動かして体感する、子どもから大人まで楽しめる青森県立三沢航空科学館(青森県三沢市)

以前、現在ではなく過去にスポットを当て、東北の自然が生み出してきたアウトドアに関連する偉人の記録を後世に伝える施設をご紹介したことがありましたが、今回はアウトドアに関連する歴史的偉業の舞台となった街で、その歴史とそれらに連なる科学の歴史や楽しさを伝える施設をご紹介します。

目次

青森県三沢市と飛行機の歴史

三沢航空科学館に展示されているミス・ビードル号の復元機

まずは三沢市が舞台となった歴史的偉業の話をしましょう。

1903年にエンジンを搭載した飛行機で空を飛ぶことに成功したライト兄弟の偉業から28年後。1931年の10月に青森県三沢市の淋代海岸(旧 三沢村淋代海岸)を出発したミス・ビードル号が世界初の太平洋無着陸横断の偉業を成し遂げました。

出発の舞台となった淋代海岸は滑走路として直線距離を長く取れる点、土地の起伏が少なく、粘土と砂鉄が混じった硬い岩盤であることが離陸地として適していたそうです。

その為、ミス・ビードル号が太平洋無着陸横断を成功させる以前にも、太平洋無着横断挑戦飛行の舞台となりました。

三沢市は上記のような世界初の偉業を成し遂げようとする冒険家達が集まる冒険の舞台だったのです。

青森県立三沢航空科学館とは

そんな、飛行機の歴史に刻まれることとなった三沢市に平成15年に開館したのが青森県立三沢航空科学館。

この科学館は「大空」と「飛翔」をテーマに子どもたちが楽しみながら、科学する心、感動する心、挑戦する心を育む施設として青森県が建設した施設です。

施設は日米軍用機11機や本物のジェット機、プロペラ機、戦闘機、輸送機などが野外展示されている「三沢市おおぞら広場」の一角にあります。

科学館で出来ること

科学館は2階建てになっており、1階に「航空ゾーン」「科学ゾーン」。2階に「宇宙ゾーン」があります。各ゾーンでは実際にさまざまな体験をしながら航空や科学、宇宙のことについて学ぶことが出来ます。

航空ゾーンでは戦後初の国産輸送機「YS-11」の実機が展示されている他、さまざまなレプリカ等も置かれている
宇宙ゾーンでは宇宙服などの精巧なレプリカが展示されている
科学ゾーンでは実際に体を動かしながら、科学の仕組みを知っていく仕掛けになっている

特別な体験が出来る体験装置の数々

写真右上:大空を飛ぼうのスタート位置。ここから滑空を行う

科学館内の模型やレプリカ、実機を見て回るだけでも十分に楽しめますが、三沢航空科学館では「科学ゾーン」を主として体を動かして楽しみながら20種類以上の体験をすることが出来ます。

なお、一部体験については、一日で体験出来る人数が限られているものもあるので注意が必要です。館内を見て周り、気になったものから体験をしていくのがオススメです。

筆者が体験して個人的にとても良かったのが「大空を飛ぼう」という体験でした。

「大空を飛ぼう」はレールに滑車を吊り下げて高所から展示空間を滑空する飛行体験で、そのスピードはさながらジェットコースターに乗っているかのよう!

施設のかなり高い場所から滑空をするので、結構なスリル感を味わえます。

子どもから大人まで、一日遊べる施設

三沢航空科学館は展示物だけを見学する施設ではなく、体を使っての体験が豊富なため、大人も子どもと一緒になってじっくりと遊ぶことが出来る場所です。

施設へは、土日祝、春休み、夏休み、GWなどに三沢市内の観光施設を巡回する無料バスで、三沢駅や三沢空港から来ることも出来るため、興味がある方は三沢市やその周辺を訪れる機会があった際にぜひ立ち寄って見てください。

青森県立三沢航空科学館
HP:https://kokukagaku.jp/

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この記事を書いた人

マーシー マーシー TOLM編集部

”東北のアウトドアの魅力を発信したい!”とノリと勢いだけでTOLM(東北アウトドアライフスタイルマガジン)を立ち上げた張本人。
広大な東北の地でアウトドアな生活を行っている人達に出会いに行くべく、日々車を走らせている。

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